はじめに|塗料選びの前に大切なのは「下地処理」だった!
外壁塗装というと、
「どの塗料がいいの?」
「色はどうする?」
といった塗料選びに目が行きがちですよね。
でも実は、仕上がりの美しさや、塗装が長持ちするかどうかを決める一番のカギは、「下地処理」にあるんです。
▶ なぜ下地処理がそんなに大事なの?
どんなに高性能な塗料を使っても、
その“土台”となる外壁が整っていなければ──
・塗装がすぐ剥がれる
・色ムラが出る
・ひび割れから雨水が入り込む
…といったトラブルが起きてしまう可能性も。
つまり、下地処理は「見えないけれど、めちゃくちゃ重要な作業」なんです。
この記事では、そんな下地処理について…
✅ どんな工程があるの?
✅ 外壁の種類によってどう違う?
✅ かかる費用の目安は?
といった疑問に、専門用語をできるだけ使わず、わかりやすく丁寧に解説していきます。
「塗装してすぐ剥がれたら嫌だな…」
「どうせなら長持ちする塗装をしたい!」
そんな方は、塗料の種類だけでなく、“その前の工程”にもぜひ目を向けてみてください。
読み終わるころには、塗装業者さんとの会話もきっとスムーズになりますよ。
1. なぜ“下地処理”がそんなに大事なの?
外壁塗装というと、「塗る作業」ばかりが目立ちますが、実は塗る前のひと手間=下地処理こそが、塗装の良し悪しを左右する“土台づくり”なんです。
■ 下地処理って、どんなことをするの?
簡単にいうと、「外壁の汚れや傷んだ部分をきれいに整える作業」です。
長年の汚れ、古い塗装、サビ、ひび割れ…。
そのまま上から塗料を塗ってしまうと、せっかくの塗料がうまく密着せず、すぐに剥がれてしまうことも…。
特に外壁は、雨風・紫外線・ホコリなどにさらされているため、見た目以上に傷んでいることが多いんです。
■ 下地処理をしっかり行うと、こんなに良いことがあります!
✅ 塗料がしっかりくっつく
→ 剥がれ・浮き・ムラなどのトラブルを防げます。
✅ 外壁のダメージを補修できる
→ 小さなヒビや劣化を直して、家の寿命を延ばせます。
✅ 雨水や湿気の侵入を防ぐ
→ 内部の腐食やカビのリスクも減らせて安心。
✅ 仕上がりがキレイに見える
→ 表面が整っていることで、色ムラや凸凹が出にくくなります。
下地処理は、言ってみれば「メイク前のスキンケア」や「ペンキ塗り前のヤスリがけ」のようなもの。
この工程を丁寧にするかどうかで、塗装が長持ちするかどうかが決まるといっても過言ではありません。
「どうせ塗るなら長くキレイに保ちたい」
そんな方は、“塗料の質”だけでなく“下地処理の丁寧さ”にもぜひ注目してみてください。
2. 下地処理ってなにをするの?主な4つの工程をご紹介!
下地処理は、塗装の仕上がりと持ちを左右する“縁の下の力持ち”。
でも「何をするのかよくわからない…」という方も多いですよね。
ここでは、実際の現場でよく行われる4つの工程を、やさしく解説します!
2-1. 【高圧洗浄】汚れを落とすのが最初の一歩!
まずは、外壁にこびりついた汚れやカビ、古い塗装のカスなどを強力な水圧で洗い流します。
業者が使う高圧洗浄機は、家庭用の数倍以上の水圧(100〜150kgf/cm²)!
見た目はキレイでも、外壁には長年の汚れや微細な藻が残っていることが多く、それをしっかり落とさないと塗料が密着しません。
✅ 目的:密着性アップ&下地をきれいに整える
⏰ 所要時間:半日〜1日
💰 費用の目安:200〜300円/㎡
2-2. 【ひび割れ補修・シーリング】雨水の侵入を防ぐ大事な作業!
次に行うのが、ひび割れ(クラック)や外壁の隙間を埋める補修作業です。
放っておくと、そこから雨水が入り込み、柱や断熱材の腐食・カビの原因になることも…。
→ 専用下塗り材でカバーOK!
→ ヒビを削ってから、コーキング材などでしっかり補修。
目地のシーリング(コーキング)補修もこのタイミングで行い、雨風からしっかり守れる状態に整えます。
2-3. 【ケレン作業(金属部分のサビ取り)】
鉄部や金属パネルなど、サビが出やすい箇所には「ケレン作業」が必須。
これは、古い塗膜やサビを削り落とす下準備のことです。
この作業を怠ると、塗装後すぐにサビが再発してしまい、せっかくの塗装が台無しに…。
✅ 方法:サンダーやブラシで表面を削る(2種ケレンが主流)
💰 費用の目安:500〜1,000円/㎡
※1種ケレンは工場や鉄橋レベル。住宅ではまず使いません。
2-4. 【パテ埋め&表面をなめらかに】
外壁にデコボコや欠けがある場合、パテ(補修材)で埋めて表面を整える工程も行います。
特にモルタル壁や古いサイディングでは、凹凸や細かいキズが目立つこともあるので、塗装前に滑らかにしておくことで、仕上がりの美しさがグッとアップします!
外壁塗装は「ただ塗るだけ」じゃありません。
この下地処理がしっかりされているかどうかで、数年後の状態に大きな差が出てきます。見積もりを比べるときも、ぜひ「下地処理の内容」が入っているかチェックしてみてくださいね!
3. 外壁の種類によって下地処理のやり方は違う!
ひと口に「外壁」といっても、素材にはいろいろな種類があり、それぞれ劣化のしかたや必要なメンテナンスが違います。
ここでは、よく使われている外壁材ごとに、下地処理で何をするのかをご紹介します。
■ モルタル壁(昔ながらの塗り壁タイプ)
【特徴】
細かいひび割れ(ヘアクラック)が起きやすく、長年の使用で表面がポロポロしやすい壁です。
【主な処理】
・ヒビは専用の補修材でしっかり埋める
・表面に細かい穴や凹凸が多いのでパテで平らに整える
・下塗りには「浸透性シーラー」を使って、塗料がしっかり密着するようにします
▶ ポイント:ひび割れの有無と、粉っぽさ(チョーキング)をしっかりチェック!
■ 窯業系サイディング(現代の住宅に多いパネル型)
【特徴】
つなぎ目(目地)のシーリング材が劣化しやすく、パネル自体も色あせや剥がれが起こる素材。
【主な処理】
・劣化したコーキングを「打ち替え」(古いものを撤去→新しいものに交換)
・表面の古い塗膜は、サンダーやヘラでしっかり削り落とす(ケレン作業)
▶ ポイント:目地の割れや、塗膜のめくれがないかチェック!
■ 金属サイディング・トタン(ガルバリウムなど)
【特徴】
サビが発生しやすく、表面がツルツルしていて塗料がつきにくい素材です。
【主な処理】
・表面のサビや古い塗装を削って除去(ケレン)
・油分がついていることも多いため、脱脂作業(表面の油取り)が大切
・下塗りには「防錆プライマー」を使ってサビの再発を防ぎます。
▶ ポイント:サビが出ている部分は、見た目より奥まで進行していることも!
■ 木部(ウッドデッキ・軒天など)
【特徴】
湿気を吸いやすく、塗装が剥がれやすい。特に乾燥していないと塗料がうまく乗りません。
【主な処理】
・表面の古い塗膜や毛羽立ちをヤスリで研磨
・「木部専用の下塗り材」を使うことで、吸い込みを抑えてきれいに仕上がります
・木が湿っていないか(水分量が多すぎないか)をチェックするのも大切
▶ ポイント:雨が続いた直後などは施工タイミングにも注意!
4. 下地処理と塗料の関係
下地処理を終えた後、初めて塗料が本来の性能を発揮します。
特に下塗り(シーラー/フィラー/プライマー)は、下地処理後の外壁を保護しつつ塗料との密着を高める役割があります。
下塗り材の選定は、外壁の素材や劣化度に合わせて行うことが重要です。
※詳しくは[シーラー・フィラー・プライマーの違いとは?用途と選び方をわかりやすく解説!]で解説しています。
5. 下地処理っていくらかかるの?費用の目安をチェック!
下地処理の費用は、外壁の状態や面積、どこまで手をかけるかによってかなり幅があります。
「そんなに高くなるの?」と驚く方もいますが、実はこの工程こそ仕上がりと持ちに直結する重要ポイント。
ここでは、主な作業ごとの単価の目安と、一般的な住宅(30坪)でのトータル費用をわかりやすく紹介します!
作業内容 | 単価の目安 | 内容の説明 | 基本料金との関係 |
---|---|---|---|
高圧洗浄 | 200〜300円/㎡ | 汚れ・カビ・古い塗膜を水圧で除去 | ほとんどの業者で基本料金に含まれる |
クラック補修 | 500〜2,000円/m | ヒビの大きさ・深さで価格に差あり | 細かいヒビは含まれることが多いが、大きな補修は追加になる場合あり |
ケレン作業(金属部) | 500〜1,000円/㎡ | サビ・古い塗装を落として塗料の密着を高める | 通常は含まれるが、サビが広範囲・重度な場合は追加 |
コーキング打ち替え | 800〜1,200円/m | 目地の劣化ゴムを撤去して新しく充填 | 多くの場合オプション扱い(見積もりに別途計上されるのが一般的) |
※「業者によって“基本に含む範囲”は異なるので、見積もりを確認することが安心につながります
一般的な30坪(約100㎡)の住宅では…
👉 下地処理だけで 5万円〜15万円前後 が相場です!
ただし、この金額はすべてを合算した場合の目安で、高圧洗浄や軽微なケレン作業などは基本料金に含まれることが多い ため、実際には追加費用が発生しないケースもあります。
逆に、大きなクラック補修やコーキング打ち替えなどは別途計上されることが多いため、見積もりの内訳をしっかり確認することが大切です。
✅見積もりで注目すべきポイント!
-
「下地処理一式」とまとめられていないか?(項目ごとに記載されているか要確認)
-
単価が相場と大きくずれていないか?
-
下地処理を省略して見積りが安くなっていないか?
👉 下地処理の費用は、基本的に塗装工事の見積もりに組み込まれるのが一般的で、別途請求されることは多くありません。
ただし「一式」とまとめられてしまうと内容が曖昧になり、実際に必要な作業が省かれてしまうリスクもあります。
塗装の見た目だけでなく、長持ちさせるために必要な“土台づくり”と考えれば、下地処理の費用は決して無駄ではありません。
むしろ、「ここをケチると後悔する」といっても過言ではない大切な工程です!
6. 業者選びで後悔しないために!「下地処理」のチェックがカギ
外壁塗装の仕上がりと耐久性を大きく左右する「下地処理」。
にもかかわらず、見積もりや説明であいまいにされている業者も少なくありません。
「とにかく安く済ませたい…」と思って選んだ結果、数年後にまた塗り直し…!なんてことにも。
そこで、信頼できる業者を選ぶために、以下のポイントをチェックしてみてください。
✅ 業者選びで見るべき3つのポイント
① 見積もりに「下地処理」の内訳が細かく書かれているか
→ 「下地処理一式」だけの表記では、実際に何をやってくれるのかが不明確。
「高圧洗浄」「クラック補修」「ケレン」など具体的な項目があるか確認を!
② 作業前後を「写真付き」で報告してくれるか
→ 下地処理は塗装の“前”なので、完成後には見えません。
その日の工程ごとに写真を添えて報告してもらえると「本当にやったんだ!」と分かり、安心できます。
③ 工程の説明が具体的で、質問にもきちんと答えてくれるか
→「うちはクラック多いけど、どんな補修しますか?」などの質問に
丁寧に答えてくれるかどうかは信頼のバロメーターです。
⚠ 安さだけで選ぶのは危険!
下地処理は「見えない部分」だからこそ、省略されがち。
でも、そのツケは後から劣化や再塗装として跳ね返ってきます。
「価格の安さ」ではなく「施工の丁寧さ」で選ぶことが、長持ち塗装への近道です!
✅ まとめ|“いい塗装”は見えない下地で決まる!
外壁塗装をキレイに仕上げ、長持ちさせるために欠かせないのが「下地処理」。
実は、見た目の美しさも、耐久性も、すべてはこの“土台作り”で決まるんです。
高圧洗浄、ひび割れ補修(クラック補修)、ケレン作業、パテ埋め…。
どの工程にもしっかりと意味があり、手を抜くとどんなに高性能な塗料を使ってもすぐに剥がれたり、ムラになったりしてしまいます。
また、モルタル・サイディング・金属・木部など、素材によって適した処理や材料も異なるため、経験豊富な業者の判断も重要です。
だからこそ、見積もりや打ち合わせでは「使う塗料」だけでなく、
「どんな下地処理をしてくれるのか」も、しっかり確認しておきましょう。
長くきれいな外壁を保つためには、“見えない部分にこそ手間をかける”ことが大切です。
信頼できる業者と一緒に、あなたの大切な住まいをしっかり守っていきましょう!
外壁塗装、屋根塗装、防水工事はペイントホームズ三鷹店にお任せください。
「塗替えをした方がいいのかな?」「塗装費用はどれくらい?」などのご相談も承っております。
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フリーダイヤル:0120-928-463まで。お問合せお待ちしております。
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これまで数多くの現場で外壁の劣化や不具合を診断してきました。塗膜の剥がれやひび割れ、シーリングの劣化、苔やカビの発生など、普段は見逃しがちな小さな傷みも丁寧に確認し、正確な診断に基づいて最適な修繕・塗装プランをご提案しています。お客様の大切な住まいを長く安心して過ごしていただくため、塗装の専門としての知識と経験を活かし、わかりやすいご説明と誠実なご提案を心がけています。